2008年07月29日

宮ノ浦岳

<登山日>2008/6/7(土)
<天 候>雨
<行 程>淀川登山口[約1360m]〜淀川小屋(40分)〜花之江河(60分)〜投石岩(60分)〜宮ノ浦岳山頂[1936m](80分)〜投石岩(60分)〜花之江河(60分)〜淀川小屋(60分)〜淀川登山口(40分)
<歩行高低差>約576m
<歩行時間>7時間40分(山頂まで4時間)

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屋久島は、九州大隅半島の南方約60kmの黒潮に浮かび、面積約500Ku、周囲132`のほぼ円形に近い島です。島中央部には九州最高峰の宮ノ浦岳をはじめ、数多くの1,000m級の山々を有し、「洋上のアルプス」とも呼ばれています。

海からの湿った風がこれらの山にぶつかり、山地では年間降水量が8,000mmを越え、世界でもまれにみる温暖多湿な気候です。九州地方で亜熱帯地域に位置する島でありながら、2,000m近い山々があることで亜熱帯から亜寒帯に及ぶ垂直植物分布が見られます。

温暖多湿な気候と黒潮の影響で、樹齢7200年の縄文杉をはじめとする屋久杉や6月上旬に開花するヤクシマシャクナゲなど特異な植物が群生しています。

島の中心部にある花之江河(はなのえごう)は、日本最南端の高層湿原です。また、山頂付近の平均気温は約5℃であり、日本国内において積雪が観測される最南端でもあります。

野生動物としては、ヤクザルやヤクシカが数多く生息しています。
島北部の永田浜は世界有数のアカウミガメの産卵地で、2005年11月、ラムサール条約登録湿地となっています。

1993年、島の中央部の宮ノ浦岳を含む屋久杉自生林や西部林道付近など、島の面積の約21%にあたる約107Kuが世界自然遺産に登録されています。

宮ノ浦岳は、屋久島中央部にそびえ、海岸沿いの人里からは、その姿を望むことが出来ません。宮ノ浦岳流水は名水百選に選定されており、世界一の軟水と言われています。


「東洋のガラパゴス」世界自然遺産の島へ
―ヤクシマシャクナゲが咲く宮ノ浦岳―
西日本百名山制覇の旅、二日目・第3弾は世界自然遺産の島、屋久島の宮ノ浦岳です。

昨日、霧島山の後、鹿児島本港南埠頭へ移動し、15時50分の高速船トッピーに乗船。種子島経由で約2時間40分で屋久島第ニの港・安房港に到着しました。

予約していた地元のレンタカー会社の方に迎えられ、宿泊先まで送迎してもらいました。レンタカーはその時に引渡しされますが、料金は実際に使用する翌日の4時から発生するという嬉しい料金体系です。

宿泊地は港から車ですぐの「まんまる」さんで、ここに2泊しました。母屋(食堂、洗面所)と客室とお風呂がそれぞれ独立していてプライベート感ある民宿です。地元の料理・首折れサバの刺身・とん足の煮物・飛魚の唐揚などが味わえるのです。

気になっていた天候、心配とは裏腹に当日朝4時、激しい雨音で目を覚まします。九州地方の朝は夜明けが遅く、この時期でも5時過ぎまで暗闇に包まれています。
全国の天気予報では夕方から雨、地元の天気予報でも午後から雨とのことで、何とか天気がもつことを期待していたのですが、1ヵ月に35日雨が降ると言われるここ屋久島では、天気予報はあてになりません。

車のワイパーをハイスピードにしても間に合わないほどのどしゃ降りの雨の中、前日に予約していた弁当屋で朝昼二食分の弁当を受取り、登山口の淀川(よどごう)に向います。

車で約1時間、ヤクスギランド、紀元杉を経て、淀川登山口に到着します。
登山口にはわずかな駐車スペースしかなく、少し戻った林道脇のスペースに駐車します。

登山口付近は、杉の大木の中にヤクシマシャクナゲがあちこちに咲く、鬱蒼とした森に包まれています。

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登山口付近

雨は止む気配もなく時折激しく降る中、意を決して、宮ノ浦岳登山道に入ります。

森の中の登山道はとても良く整備され、きれいな木道が続いています。路も砂地なので泥だらけになることは避けられますが、激しい雨のため森の中に入っても雨を避けることができず始めからズブ濡れ状態です。

緩やかなアップダウンを繰り返しながら、登山口とほぼ同程度の標高にある淀川小屋を通過します。
小屋は雨宿り休憩する登山者で溢れており、入り込む余地がなさそうなので、そのまま小屋の裏側にある淀川に架かる鉄橋を渡りそのまま歩き続けます。

しばらく急坂を上がり、ピークを越えると長い下り坂を降り、小花之江河(こはなのえごう)という小さな湿原に出ます。すぐ上部にある花之江河とともに日本最南端の高層湿原です。本州の山にはない日本庭園のような独特の景観を作り出しています。

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(左)小花之江河
(右)花之江河

木道や木の階段を渡り登りながら行くと、黒味岳への路を左に分け、黒味岳山腹を巻きながら進みます。

間もなく前方が開け、滝が見えてきます。
この滝の左脇を上り、横殴りの雨の中、投石平を通過していきます。
この辺りから秘境感溢れる路となり、沢あり、ロープありのワクワク感一杯の登山道が続きます。

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滝の左側にはロープも付いています。
苦もなく登れます。

投石岩という巨大な岩を通り、右横の急坂を上がっていきます。
登山道はもはや水が流れ落ちる沢のような状態になっていて、もともと沢なのか雨で登山道が沢のようになっているのか区別がつかないほどの水で溢れている路を上がっていきます。

本土のクマザサより小ぶりのヤクザサの茂る登山道が続きます。

しばらく登り、沢(のような)路をトラバース気味に下って行くと、再び沢の流れる美しい小さな湿原に出ます。

雨のためほとんど景色はわかりませんが、時折霧の切れ間から巨石が散らばる山々に白とピンクのシャクナゲが咲き乱れる美しい景観が垣間見えます。

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しばらく平坦な路が続き、宮ノ浦岳の手前にある栗生岳への急坂に差し掛かります。

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所々に面白い形の巨岩が転がり、本土ではなかなか見られない独特の景観の斜面を上がりきると、栗生岳頂上となります。
栗生岳の頂上にも巨大な岩があります。

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栗生岳登る途中に見られる卵型の巨石
雨の中使い続けたデジカメはこの画像
を最後についにご臨終です。

その後一旦下り、再び登り返し、九州最高峰の宮ノ浦岳へと到達します。
頂上はどれほど広くなく、雨のため眺望もないので、達成感もあまりないまま引き返します。

復路で雨の花之江河で湿原の草を啄む雌のヤクシカを見掛けました。
近付いてもまったく逃げるそぶりも見せず、可愛らしい尻尾を小刻みに振りながら食べるのに夢中です。

ズブ濡れになったヤクザルがヨタヨタと山道を横切っていきます。

屋久島ならではの雨と動植物に出会えた宮ノ浦岳山行なのでした。

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ヤクシマシャクナゲ


淀川登山口から宮ノ浦岳往復は、7時間40分でした。
往路の途中でデジカメがお釈迦になり、折角の屋久島を存分に写真に納めることができず残念でした。
これを機会に雨具とカメラを一新します。
次回からは高画質画像をご提供できると思います。

翌日雨も上がり、帰りの飛行機まで時間があったので、レンタカーで島内を一周してみました。
東シナ海に面した照葉樹林帯「西部林道」は、島では唯一車で通行できる世界自然遺産登録エリアで、ヤクシカやヤクザルが群れをなして林道に出てきていました。さながら自然のサファリパーク状態です。

今回の宮ノ浦岳到達により旅の目的は達成でき、西日本の百名山は全て制覇することができました。


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posted by Cruiser at 07:46| 長野 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日本百名山 登山履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは遊びにきました。
いつ見ても良いブログですよね。
やっぱブログって時間かかって更新とか面倒臭い時もあるけど楽しいですよね^^
私は楽しんでやってます。
もし、良かったら私のブログも見てくださいね。
また遊びにきますね。
ではでは今後とも宜しくお願いします。
Posted by もてる男 at 2008年08月06日 22:08
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