2009年05月16日

常念岳

<登山日>2009/5/3-5
<天 候>曇り
<コース>
(1日目)
中房温泉登山口[1460m]〜合戦小屋(180分)〜燕山荘[2680m](80分)
(2日目)
燕山荘〜大天井岳[2922m](210分)〜常念小屋[2450m](140分)〜常念岳山頂[2857m](80分)〜常念小屋(60分)
(3日目)
常念小屋〜大天井岳(180分)〜燕小屋(210分)〜合戦小屋(30分)〜中房温泉(90分)
<歩行高低差>約1460m
<歩行時間>3日間合計21時間(中房温泉登山口から常念岳山頂まで11時間30分)

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常念岳は、長野県西部、松本盆地の西側、北アルプスの主稜線の東側に位地し、常念山脈を構成しています。

松本から見るピラミッド型の山容が特徴的で、日本アルプスのパイオニア、ウェストンも「松本附近から仰ぐすべての峰の中で、常念岳の優雅な三角形ほど、見る者に印象を与えるものはない」と絶賛したことを「日本百名山」(深田久弥著)で紹介されています。

山名の由来ともなった「常念坊」の名でで呼ばれることもあります。


ブランド峰が立ち並ぶ
表銀座通りを行く。

GW最後の山は常念岳。3日間の山行です。

常念岳へのルートは、一ノ沢から登るのが一番速いようで(5時間程度)、他に徳澤から蝶ヶ岳を経由するコースなどがありますが、今回は中房温泉登山口から表銀座を経由するルートを採ります。

表銀座とは、北アルプス山麓の中房温泉を基点とし、合戦尾根を登り常念山脈を大天井岳まで縦走し、東鎌尾根の喜作新道を経て槍ヶ岳へ至る登山道のことです。

今回は大天井岳を経由して、常念岳へと向います。

表銀座縦走路からは、まだ見ぬ頂である槍ヶ岳、穂高岳などの北アルプス主稜線がバッチリ望めます。まさにブランド峰が立ち並ぶ表銀座に相応しい縦走路です。

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常念山脈の向こう側に顔を覗かせる槍ヶ岳


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大天井岳から望む穂高連峰



百名山にばかり目がいきがちな中、今回2つの隠れた名峰に感動。
燕岳(つばくろだけ)と大天井岳(おてんじょうだけ)です。読み方も難しい。

合戦尾根を登り、燕山荘にやっと辿り着いたその視界の先に、これまで見たこともないような山体が目に飛び込んできます。鋭く尖った奇岩と雪を山体に配したまるでオブジェのような不思議な山容です。

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燕岳は、花崗岩でできた独特の山体と、高山植物の女王と言われるコマクサの群生でよく知られる人気の山なのです。日本二百名山。


もうひとつは表銀座を進んだ先にそびえる大天井岳。この山は常念岳より標高が高く常念山脈の最高峰、岩稜帯の長い急登で常念岳に登るより苦労します。

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常念山脈の最高峰。大天井岳(標高2922m)
常念山脈の名に影を潜めているが、大天井山脈と呼んであげたいほどに勇姿を主張しています。日本二百名山



表銀座は、この時期GWにもかかわらず思いの他登山者は少なく、登山者に出会うよりライチョウに出会う回数のほうが多いほどです。

この時期ライチョウはほとんどがつがいで行動しています。羽は残雪期に合わせ白と黒色が混ざった装いです。

ライチョウのオスは、時々クジャクのように尾羽を上げ拡げて求愛のポーズでメスを追い掛けている様子も見掛けられます。

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ライチョウ 特別天然記念物 絶滅危惧種
富山県、長野県、岐阜県にまたがる北アルプスの山岳地域は国設の鳥獣保護区となっています。
5月上旬頃、縄張り内のつがいが固定化し、6月上旬頃交尾 7月下旬雛の誕生
を向えます。



この表銀座でなによりも度肝を抜かれたのは、2日目燕山荘を出て大天井岳に向おうと稜線を歩きはじめて振り返ると、なんと自転車を押しながら歩いてくる登山者に出会ったことです。

標高2500mの稜線に自転車?
なんとも不思議な光景です。

その人は、この日常念小屋へ向い、その後蝶ヶ岳を越えて徳沢へと縦走するとのことで、登山道では自転車を傍らに従え、林道に出ると自転車に乗って次ぎの目的地へと向うというある意味非常に効率的な旅をされているのです。

こんな山の上まで自転車を担いで上がるというパワフルさ、空身の自分に登れぬ山などないと勇気付けられる一方で、空身でもしばしばへこたれている自分が情けなくなるような複雑な思いにかられます。

その人はどこでも路行く人から声を掛けられ、仰天されるという人気ぶりを発揮されておられました。


表銀座〜常念岳へ
(1日目)
中房温泉で林道は行止まりとなり、正面に第一駐車場、橋を渡って左側に第ニ駐車場があります。
登山口はそこから400mほど進んだ中房温泉の入口にあります。

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中房温泉の日帰り温泉と公衆トイレの間から登山道は始まります。

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樹林帯をつづらおりに上がり、4ヵ所のベンチを経て、合戦小屋へと上がります。途中から残雪が現れ、合戦小屋では雪も多くなります。

この合戦尾根は、北アルプス三大急登の一つとされていますが、昨日の越後駒ケ岳の尾根のほうがよっぽどキツく感じます。

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合戦小屋まで約3時間。
合戦小屋は売店だけで宿泊はできません。

小屋からはダケカンバの広い斜面を急登し、森林限界へと達します。

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合戦沢ノ頭に出ると、稜線上を燕山荘に向って直登していきます。

P5030108.jpg  P5030113.jpg  
日本最大規模の収容人数を誇る燕山荘に到着。

(2日目)
山荘から大天井岳へと向います。

緩やかな稜線では、槍ヶ岳・穂高岳連峰を常に見ながらの縦走となります。

縦走路のほとんどは高瀬川側に付いている夏道を通ります。
この時期では夏道の雪はまばらで、ほとんど土が見えています。
雪庇はすべて信州側に張り出しています。

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槍ヶ岳が正面に移ってくると、鋭い岩が前方に見えてきます。
蛙岩(げえろいわ)です。

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中央の岩の隙間を通り、蛙岩を通過していきます。
この岩場はこちらから通るより、逆方向からのほうが苦労します。
(足場は凍っています。背をかがめて通過します。)

路はほとんど夏道を通りますが、所々雪庇側を通過するところもあります。

鎖場を抜けるといよいよ大天井岳への急登がはじまります。

登るにつれ雪も多くなり、岩稜を登るようになります。

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祠のある大天井岳の頂上に倒れこむように辿りつきます。
今回の縦走路の最高点です。

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大天井岳を少し下りて行くと、冬期小屋のある大天荘に出ます。
大天荘の冬期小屋は小さなものですが利用可能です。

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大天井岳を越えると目指す常念岳が稜線の先に現れます。
ここからは下りが多くなります。
東天井岳の山頂を右から巻き、さらに横通岳も巻くようにして、常念乗越へと下っていきます。

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常念乗越は広い鞍部で、歴史ある常念小屋とそのテント場があります。
大天井岳から常念小屋まで2時間半程度。
常念小屋の1階部分はまだ雪に隠れており、1階の入口には雪洞を通って入っていきます。常念小屋

小屋に荷物を置いて、更に標高差400m程ある常念岳へと登ります。
急なガラ場を1時間程上がり、やっと肩に出ます。ここから山頂まではわずかな登りで到達します。

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常念岳山頂

山頂からはこれまでのルートが一望できます。
反対側には蝶ヶ岳が望めます。

常念小屋に戻ります。

(3日目)
この時期には一ノ沢ルートは通行可能となっています。
最短で下るならこのルートが一般的ですが、往路を戻ります。

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再び横通岳へと登り、中腹から山頂を左へと巻き、大天井岳へ。

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大天井岳まで約3時間、更に燕山荘まで約3時間半。結局往路より時間を費やしてしまいますが、そこからは合戦尾根を2時間程度で下山。

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表銀座から常念岳を往復する人は少ないようです。マイカー登山の苦行です。
常念から蝶ヶ岳、上高地へと縦走するか、一ノ沢を利用するのが一般的だと思います。

計画通りGWにて百名山である三山登頂できました。

百名山制覇まであと 15座


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蝶ヶ岳から望む常念岳(2010.5.1撮影)


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なんちゃって百名山TOPへ
posted by Cruiser at 09:38| 長野 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日本百名山 登山履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ライチョウで検索して辿りつきました。
素晴らしい風景をありがとうございました。

ここから、サイトの宣伝で申し訳ないのですが、営利目的ではありません。
多くの方に日本の現実を知って頂きたく周知してます。
迷惑かけますが、宜しくお願い致します。

国民が知らない反日の実態
http://www35.atwiki.jp/kolia/
Posted by 通りすがり at 2009年06月07日 18:10
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