<天 候>くもり時々晴れ
<コース>
ヒラフ登山口[約350m]〜5合目(80分)〜8合目(60分)〜後方羊蹄山山頂[1898m](60分)〜8合目(30分)〜5合目(30分)〜登山口(50分)
<標高>1898m
<歩行高低差>約1548m
<歩行時間>5時間10分(登山口から山頂まで3時間20分)
後方羊蹄山(しりべしやま)は、倶知安町(くっちゃん)、喜茂別町(きもべつ)、京極町(きょうごく)、真狩村(まっかり)、ニセコ町に跨る円錐形の成層火山です。2003年に気象庁により活火山に指定されています。
山頂には父釜と呼ばれる直径700m、深さ200mの火口とそれに寄り添うように子釜、母釜があります。
支笏洞爺国立公園に属しています。
後方羊蹄山は、古くは郷土富士として蝦夷富士とも称され、アイヌ語では、女の山を意味するマチネシリ、またはマッカリヌプリと呼ばれ、現在では羊蹄山の名が定着しています。
後方羊蹄山は、日本書紀に記されている地名後方羊蹄(しりべし)に由来し、
後方で「しりへ」と読み、羊蹄は植物の名に由来し「し」と読むとのことです。
蝦夷を代表する郷土富士
羊蹄山に登るには、倶知安コース、京極コース、真狩コース、喜茂別コースの4コースがあり、どのコースも登山には4、5時間程度かかるようですが、最短で登れるのは倶知安コースです。
倶知安コースは、またの名を比羅夫(ひらふ)コースとも呼ばれ、半月湖の近くにある登山口から登ります。
このコースは、あの深Qも登ったコースですが、日本百名山の中で「登山というより、体操訓練の一種でしかなかった。」と言わしめるほど、樹林の中の単調な急坂が続きます。
「体操訓練」とは、山を愛する人がいう表現とは思えない味気のない言い方です。この山の登山道叉は霧の中の登山を体操訓練といえばその通りかもしれませんが、あなたの選んだ山や登山という行為はすべて体操訓練ということになってしまいます。
まあ、それはともかくとして、確かにこの山は登って楽しい山というよりは、遠くから眺めて美しい山の部類に入るかもしれません。
羊蹄山は独立峰で、その山容が富士に似ていることから「蝦夷富士」と呼ばれ親しまれてきました。確かに羊蹄山は遠くから眺めると富士のその山容に似ています。
このように「〇〇富士」と山を富士に見たてている、いわゆる郷土富士は、全国に沢山あります。
その姿が似ている場合もあれば、似ていなくてもその郷土の信仰の象徴として、日本の象徴の富士になぞらえて呼んでいることも多いようです。
百名山の中にもこの郷土富士がいくつかあります。
北から挙げてみると、
利尻富士、オホーツク富士、知床富士、津軽富士、岩手富士、出羽富士、会津富士、日光富士、諏訪富士、越後富士、加賀富士、大野富士、伯耆富士・出雲富士、薩摩富士
などがあります。
だいたい地名からどの百名山か想像がつきます。
いくつわかりますか?
正解は、
利尻岳、斜里岳、羅臼岳、岩木山、岩手山、鳥海山、磐梯山、男体山、蓼科山、妙高山、白山、荒島岳、大山、開門岳
です。
他の百名山も、奥羽富士、尾瀬富士、上毛富士、木曽富士、秩父富士、琵琶富士、伊予富士、肥後富士、豊後富士、屋久富士などいくらでもできそうです。

倶知安コース(ヒラフコース)往復
羊蹄山の西側、半月湖の近くの登山口から登るコースです。
半月湖の散策路などがある羊蹄山自然公園の駐車場がありますが、登山口は更にその先、登山口には駐車場やトイレがあり、キャンプ地にもなっています。


水は登山口の先ではとることができません。


登山口からはしばらく平坦な直線の路で、やがて右に回り込む様にして斜面に取り付きます。
登山道は樹林帯の中をジグザグを切って進みます。
登山道は9合目までは、ところどころで展望が開けるところがありますが、基本的には樹林帯の中の路が延々続きます。合数表示を目標に登ります。

ひとしきり登ると展望が開け、振り返ると
ニセコ連峰山が雲に浮かんでいます。


5合目附近


8合目
9合目でやっと森林限界に達し、羊蹄山避難小屋との分岐がありますが、ロープが張ってある左方向に進みます。この辺まで来ると、これまでの単調な登りの甲斐あって、複雑な地形やお花畑の醍醐味を味わえます。

9合目の分岐
展望が開け、チシマフウロなどが咲く緩やかな路を進むようになります。


やがてザレた路となり、外輪山にに出ます。



外輪山の分岐
ここからは火口周辺には、山頂へいくつかの路がついていますので、お好みの路を選択できます。


手前に母釜、その向こう側に大きな父釜があります。
山頂は父釜の反対側の淵にあります。
遠くから見るとなだらかに見える山頂周辺は、火口がいくつもある複雑な地形であることがわかります。
北山を経て、父釜を下に見ながら岩場を登り、山頂に達します。
山頂で喜茂別コースと合流しています。

山頂に向う途中で京極コースが合流します。


山頂が近づいてきます。
火口の別の路を通り、元のコースに戻り、下山します。


父釜
大きいので近くからでは
全容が写真に収まりません。

手前の窪地が子釜、奥が母釜

父釜と子釜の間の路
百名山登覇までラスト 3座
聖・剣・穂高です。
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