<天 候>晴れ
<行 程>大山寺 駐車場[約750m]〜夏山登山道〜六合目避難小屋(70分)〜八合目(40分)〜弥山山頂[1711m](20分)〜八合目(20分)〜五合目行者谷別れ(40分)〜大神山神社奥宮(40分)〜大山寺 駐車場(20分)
<歩行高低差>約961m
<歩行時間>4時間10分(山頂まで2時間10分)

大山は、鳥取県と岡山県に跨る剣ヶ峰を主峰とする山々の総称です。
古来より日本四名山(富士山・立山・御嶽山・大山)に数えられ、信仰の対象として崇められてきました。
西面の富士山形の山容から伯耆富士(ほうきふじ)や出雲富士(いずもふじ)の名も持つ一方で、北壁、南壁、東壁の日本一の規模の溶岩ドームによって形成された荒々しいアルペン的景観はまるで違う山に見えます。
八合目以上には国の特別天然記念物ダイセンキャラボクの日本一の群生地となっています。
近年は山肌の崩落が激しく危険なため、1,710mピークである弥山の山頂が事実上の登山可能な終点であり、そこから最高点の剣ヶ峰方面へは、稜線が両サイドとも崩落しており縦走は禁止されています。
日本一のキャラボク群落を歩く
GW西日本百名山キャラバンの最終日を飾るのは大山です。
大山周辺はスキー場や別荘、牧場などがあり、こらまでの5名山にはないリゾート的な雰囲気です。
大山の北壁を仰ぎ見るのには絶好の場所、大山自然科学館の大きな無料駐車場に車を停めます。

お店が建ち並ぶ道は大山寺へ向う参道。
今回は夏登山道を登り、下山は大山寺から降りてくる計画です。
大山寺橋を渡り、車道を歩いていくと左に夏山登山口がありますが、橋のすぐ左にある駐車場の奥の路を登って行くと、夏山登山道と交差します。
交差したら左に曲がり、夏山登山道を上がっていきます。

階段路はやがて土留めの施された登山道へと変わります。
傾斜も増し、三合目、四合目とひたすら登ります。
この夏山登山道は八合目付近まで急登が続き、決して登山者の気を休めることはありません。号数を数えながら登るのがせめてもの気休めです。
徐々に展望も開け、振り返ると下界が見えてきます。

日本海も望めます。
五合目を過ぎ、行者コースを左から合わせ、尚も登り続けます。
六合目では展望が開け、北壁の一旦が顔を覗かせます。

六合目からの登り口には雪が残り、登山客が停滞しています。
でも雪はここだけで、後は更に傾斜を増した坂が続きます。
次第に路もザレてき、振り返ると、登ってきた路が尾根に続いているのが見渡せます。

登山口から2時間近く登ると、やっと稜線に出て、路はなだらかになって、ダイセンキャラボク群落のある頂上台地に入っていきます。


頂上までは木道が設置されてて、足元にキャラボクを見ながら進んでいきます。

木道を辿り、避難小屋のある弥山頂上に達します。


弥山の頂上にある立派な避難小屋
頂上は、避難小屋をぐるりと囲むように木道があり、そこに登山者は座ってお弁当を広げています。避難小屋に向ってみんな座っているので、まるで円形劇場の座席みたいです。
頂上からは北壁と南壁を分ける主稜線上に大山の最高点である剣ヶ峰を望むことができます。

弥山頂上から連なる剣ヶ峰
「縦走危険」の文字、ロープで遮断されている
下山は、上りとは別のもうひとつのキャラボク群落の中を通る路を通って降りていきます。

往路よりもキャラボクを真近
に見ることができます。

キャラボクの日本一の規模の
群落であること。国の天然記
念物であることが記されてい
ます。
残雪の路を渡り、元来た頂上台地に入るところに合流します。


往路を一気に下っていきます。
最近下山が楽しいのです。
以前は登りより下りのほうが辛かったのですが、最近多少なりとも足腰が鍛えられたせいか、また、固いしっかりした岩の上を歩くほうが楽だというコツをつかんだのか、楽に降りられるようになったのです。

七号目付近から眺める北壁君。
この日はGWの日曜日とあって、たくさんの登山者が訪れており、下山時には登行者を待つため、停滞することしばしば。
五合目付近から行者コースを元谷に向い下ります。
このコースは人も少なく、静かなほうを好む方にはオススメです。

この路もかなりの急坂で、登りはさぞかし辛いことでしょう。

砂礫の河原を渡っていくと、路が交差し道標に従い大神山神社奥宮へと向います。河原で眺める荒々しい岩稜の北壁と新緑のブナ林のなんとも美しいコントラストが印象的です。
大神山神社奥宮まで来ると観光客も多く、登山姿がちょっと浮いてしまいます。後は長い石畳の参道をたどり、大山寺を経て、駐車場へと下り立ちます。

日本一長いと言われる石畳

西側から見た大山
出雲富士と呼ばれる所以だ
GW西日本百名山キャラバン終了!
4日間で6名山を制覇しましたが、スケジュール的にちょっと余裕がありませんでした。奈良の大峰山の山麓にある洞川温泉にも宿泊してみたかったし、石鎚山では西条側の登山口にある石鎚温泉などにも立寄ってみたかったし、また、大山でも大山滝や蒜山高原なども散策したかったのですが、如何せん時間がなく残念でした。四国でもう1日、大山でもう1日あるとゆったりとした旅が楽しめると思います。
大山の草花 ダイセンキスミレ
大山伽羅温泉
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